ジャパンビンテージギターの人気の理由
一般的にジャパンビンテージギターとは、日本国内で1970年代~80年代に製造されたギターのことを指しますが、近年この国産ギターが海外で非常に人気があります。今回は、その海外におけるジャパンビンテージギターの人気の理由や特徴について僕なりに考察していきたいと思います。
海外で人気のある日本メーカーを一部ご紹介させていただくと
- YAMAHA
- TOKAI
- Greco
- ARIA (F:Aria Pro II )
- Ibanez
- Fernandes
- Morris
など
日本でも有名な楽器メーカーさんですよね。
日本の匠が築き上げた 信頼性
まず、ジャパンビンテージギターの人気の一つにその品質の高さが挙げられます。
日本は1970年代~80年代にかけて緻密な技術を持った職人が多く輩出された時期でした。 有名な話で、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」の主人公マーティとドクの会話内で1955年に生きるドクが壊れたパーツを見て「故障するはず だ、見てみる"MADEINJAPAN”と書いてある」というと1985年の未来から 来たマーティが「日本製のものは最高品質なんだよ!」といい、ドクが「信じられん....」と驚くシーンがあります。
1960年代以前は「MADEINJAPAN=安かろう悪かろう」という海外でのイ メージが、1970年以降は「MADEINJAPAN=信頼、高品質」と評価が変わってきたのです。
1970年代~80年代にかけての日本楽器メーカーは素材の選定や加工技術におい て妥協がなく、非常に優れたギターを製造し、いまだに世界中から非常に優れて
いると評価されています。 この頃に作られていたTOKAIの「LSシリーズ」「STシリーズ」、Grecoの 「EG(EGF)シリーズ」「SAシリーズ」、Fender Japanの「JVシリアル期」などは 発売当時は「高品質、低価格」という位置付けでしたが現在では、海外でかなりの高額で取引されております。
特にTOKAIのレスポールタイプ「LS200」などは海外で100万円近くの金額で販
売されております。
しかし、日本が高品質かつ巧妙な海外モデル のコピーギターを量産してしまったが故に、 海外の有名メーカーから訴訟を受けることも しばしばあり、生産中止に追いやられたり、 海外での発売が制限されたりと縮小していきました。
縮小したからこそ、品質以上に希少価値が上乗せされ高騰化しているとも言えますね。
実際に、当店でも海外の方が80年代の国 産ギターを購入してくださいました。日本人 向けの価格設定にしているので海外の方からすると輸送量を支払ってもお得なのでしょう。
日本独自のデザインを持った「ビザールギター」
日本では「変わり種」的な扱いで比較的お求めやすい金額で取引されており ますが、海外では独自性を評価され、モノにもよりますが日本の5倍ほどの金額で取引されているものもあります。
ビザールギターだけを集めるコレクターも世界中にいるほど人気です。 個人的な愛嬌があるサウンドなんですよね!
そして、ビザールギターあるあるとして「これ何のスイッチ?」みたいなスイッチがたくさん付いていて、いじっているだけで楽しいですね(笑)
ビザールギターって何?という人は色々な形があるので検索してみても面白
いですよ!
と、今回は海外におけるジャパンビンテージギターを僕なりの解釈でお話し
させていただきました。
ビンテージ楽器は増えることはないので、これからもますます希少価値が付き高騰化していくことと思います。 楽器はやらないけど資産として買い占めているという方もいるそうですが、楽器なのでぜひ弾いてあげて欲しいと個人的には思います。
長く大切に使っているギターは価格以上の価値があると思いますので、これからも大切になさっていただければと思います。