プロが見る楽器の価値と査定基準
中古楽器店は、音楽愛好家にとって宝の山であり、同時に楽器との別れを告げる場所でもあります。しかし、その裏側では、プロフェッショナルたちが楽器の価値を見極め、適切な価格をつけるという重要な仕事を行っています。今回は、中古楽器店の査定プロセスと、楽器の価値を決定する要因について深く掘り下げてみましょう。
楽器の価値を決める要因
中古楽器の価値は、単に楽器の種類や年代だけでなく、さまざまな要因によって決定されます。
2、ブランドと型番:当たり前ですが有名ブランドや人気モデルは高値がつきやすい傾向にあります。ただし、人気モデルは楽器店も在庫過多になったり、そもそも中古市場で飽和状態のことが多いので買取時に警戒されることもあります。
一例を挙げますと「ぼっち・ざ・ろっく!」が大流行した際に、主人公が使っていたレスポールカスタムタイプが大量に売れ、メーカー問わず大人気モデルとなりました。
しかし、ブームが落ち着いた時にこのモデルが大量に売られ、人気だったモデルが一気に飽和状態で売れ残るという事案が発生しました。
3、年代:ビンテージ楽器は、その希少性から高額になることがあります。
音質:特に弦楽器やアコースティック楽器では、音の良さが重要な評価基準となります。
4、市場需要:その時々のトレンドや需要によって価格が変動します。
市場というのはどんなジャンルでも株価のように売り時、買い時というのがあります。一流アーティストの発言ひとつで価値が急上昇したりする世界です。
少しでも高く売りたい方は、そういった背景も意識してみるといいでしょう。
5、歴史的価値:有名ミュージシャンが使用していたモデルなど、歴史的背景も価値に影響します。
最近ではジョンメイヤーがアーティスト写真か何かでTOKAIのSSシリーズを抱えて映っていたということで話題になりました。
プロの査定プロセス
中古楽器店のプロフェッショナルは、これらの要因を総合的に判断して楽器の価値を査定します。どの楽器店でも大体、以下のようなプロセスで査定が行われます。
1、外観チェック:傷や摩耗の程度を細かくチェックします。
2、機能テスト:楽器が正常に動作するか、音質はどうかを確認します。
3、市場価値の分析:同種の楽器の市場価格を参考に、適正価格を算出します。
4、需要予測:その楽器がどの程度の需要があるかを予測します。
当店はそのほかにサウンド面も買取価格に反映させていただきますので、サウンドが良ければ一般的な中古市場より高く買い取らせていただき、いくら希少なモデルでもサウンドがイマイチだと感じたら低くさせて頂きます。
それはお客様にオススメできないからです。
当店は試奏動画も上げているので、希少性だけで高額にしてもサウンドの良し悪しがお客様にバレてしまいます。
そして、当店はネット販売だけなので、ご自宅に届き実際に弾いた時にガッカリしてほしくないのです。
もちろんサウンドの好き嫌いは個人差がありますが私が独断で「お客様にオススメできないな」と感じたものはそれ相応の金額で販売させていただくので、買取価格も厳しくさせていただきます。
ただ、逆に買った時は安いエントリーモデルだったモデルも長年弾き込み、深みのあるサウンドになっていたら高く買い取らせていただきます!
査定の裏側にある専門知識
中古楽器の査定には、幅広い知識と経験が必要です。中古楽器専門店では、スタッフが楽器の歴史や構造、さらには市場動向まで熟知しています。
例えば、ビンテージギターの査定では、製造年代の特定が重要になります。
シリアルナンバーや使用されているパーツ、塗装の特徴などから、製造年を特定し、その時代の特徴と照らし合わせて真贋判定を行います。
また、楽器の音質評価には、高度な音楽的知識と経験が必要です。特にアコースティック楽器では、木材の質や熟成度、製作技術などが音質に大きく影響するため、これらを総合的に判断する能力が求められます。
結論
楽器に込められた前の所有者の思いを次の所有者へとつなぐ、中古楽器店の重要な役割を表しています。
一言に「楽器の売買」という裏側には、プロフェッショナルたちの深い知識と経験、そして楽器への愛情が詰まっています。大袈裟に言えば、査定人は単に楽器の価格をつけるだけでなく、楽器の歴史を紡ぎ、新たな音楽の創造を支援する重要な役割を担っているのです。
中古楽器を購入する際や売却する際には、これらのプロフェッショナルの知識を活用し、楽器の真の価値を理解することが大切です。
そうすることで、私たちは楽器との素晴らしい出会いや、思い出深い別れを経験することができるでしょう。
当店でも無料査定を行なっております!
自分の楽器がどのくらいの価値か確認してみませんか?
ぜひこちらから試してみてください!
⬇️クリック